葉山町 伝統構法石場建て土壁
施工:(株)藤本工務店 左官仕事の内容:荒壁塗り、中塗り仕舞い仕上げ エリア:葉山町 施工ジャンル:伝統構法 スタイル:新築
石と柱、無言の対話
コンクリートで縛ることなく、礎石の上にただ柱を置く。それだけの構えでありながら、石場建てには地震の力を受け流す確かな理屈があります。固めるのではなく、委ねる。葉山の穏やかな海と山の稜線に寄り添うように、建物もまた大地とともに揺らぎ、長い年月を生き抜いていきます。
竹を編み、間(ま)を紡ぐ
細く割いた竹を格子状に組み、縄で一つひとつ結んでいく小舞下地。無駄のない所作の積み重ねが、やがて壁全体を支える見えない骨組みとなります。この工程に費やす時間と手数こそが、後に塗り重ねる土の重みを静かに受け止める礎となるのです。
幾層の土に、季節が宿る
荒壁、中塗り、仕上げと、幾度も土を重ねながら乾かしていく。その一塗りごとに、葉山の潮風や湿りけがゆっくりと壁に馴染んでいきます。完成した壁は呼吸を止めることなく、住まう人とともに季節を感じ、年月とともに深みを増していく——そんな生きた壁がここに生まれます。

















